国家が独立と平和を保持し、国の安全を希求することは、独立国家固有の努めであり、世界各国共通して認めているところであります。
 我が国も自衛隊発足以来35年を経過し、この間自衛隊が昼夜を分かたず厳しい訓練に又災害派遣等に営々と努力してこられた実績は衆目の一致して認めるところであります。この様に私共国民の日常生活がつつがなく又安心して過ごせることは、自衛隊が国民の理解のもと、国民の中に着実に定着し、地域の社会の発展のため、献身的な努力を傾注して来られた賜であり、このことに対し衷心より敬意を表明し感謝しているところであります。さて私共は自衛隊員の皆さんのよき理解者であり協力者たらんとし、又航空自衛隊入間基地の近傍に住む隣組の一員として多少なりともお役にたちたいと日頃より念願するものであります。
 仄聞しますに航空自衛隊は今、世代の交代期にさしかかり、草創以来その充実発展に尽力された多数の隊員の皆さんが昭和60年度以降大量に定年を迎える時期に来ているとのことであります。
 これら隊員の皆さんは、近代化学の先端を駆使する航空自衛隊において幅広く各分野の職域で専門的に活躍した有能な人材が多く、しかも50歳代の若さということであります。又任期を満了した20歳代の若さで、規律正しく気力、体力の充実した隊員の皆さんもおられますので、これらの方々の一般社会への参画と就職援護の安定化は、地域社会産業等の発展と活性化に必ずや役立つものと確信するものであります。
 つきましては、航空自衛隊入間基地退職隊員の皆さんの就職援護に積極的に協力しその受け皿としての基盤の育成拡充に努力したいと念願するわけであります。このための基本方針として、

 (1) 退職隊員の積極的雇用の促進
 (2) 防衛思想に関する理解の拡充
 (3) 入間基地と会員相互の親睦と団結

を主柱として掲げ、ここに企業等の経営に当たられる有志の皆様の御賛同のもと、「航空自衛隊入間基地退職者雇用協議会」を設立するはこびとなりました。
 これは退職される隊員の皆さんの就職援護に必ずや寄与するとともに、企業等に優秀な人材の効率的導入を図ることにつながるものと確信するものであります。
 なにとぞ有志各位におかれましては、本会設立の主旨を御賢察のうえ深い御理解と御賛同を賜り、多数御入会いただきますよう切にお願い申し上げます。

昭和60年7月13日

〒357-0046 埼玉県飯能市阿須891 入間基地退職者雇用協議会事務局 TEL042−972−7088